個人で特許申請する場合に費用はどのくらいかかるか?

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個人で特許申請する場合に費用はどのくらいか?

特許申請する場合に、大企業であれば弁理士や特許事務所に依頼する場合が多くなります。一方、個人で特許申請する場合には、できるだけ費用をかけずに済ませたいですよね。そのため、弁理士や特許事務所に依頼せずに、費用をかけずに特許申請したいと考える方も多いと思います。今回は、個人が、弁理士や特許事務所に依頼せずに、特許申請する場合にかかる費用について説明します。

個人で特許申請する場合には、以下に説明するように、特許庁の費用書籍代がかかります。

弁理士おびかね
弁理士おびかね
弁理士に依頼しないので、弁理士の費用はかからないですね。

特許庁の費用(印紙代)について

個人で特許庁に支払う費用は、「特許印紙」という特別な切手のようなものを購入して申請書類に貼り付けることで納付します。特許印紙は、大きめの郵便局であれば売っています。ただし、2022年4月以後は特許印紙による予納制度が廃止されて口座振替などに移行することが決まっています。さらに、最近、事前に登録したクレジットカードでの支払いもOKとなりました。

特許庁の費用(印紙代)には、下記の4つがあります。なお、特許庁の費用はいずれも非課税です。

  1. 出願料
  2. 審査請求料
  3. 特許料
  4. 電子化手数料

出願料

特許申請の場合には14,000円と決まっています。一番はじめに書類を提出するときだけにかかります。

弁理士おびかね
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出願するだけなら安いですね。

審査請求料

通常の日本語の出願ですと、以下の式で計算されます。

138,000円+(請求項の数×4,000円)

弁理士おびかね
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この審査請求料は高額です。そのため請求項の数を適切な数に抑える必要があります。

(具体例)
項の数は通常は5つくらいです。請求項の数が5つの場合には 138,000円+(5×4,000円)=158,000円 となります。

上の計算は「減免」などを利用できない大企業の場合の金額です。最近は「減免」の制度も豊富に用意されています。個人や中小企業の場合、少なくとも上で計算した額の1/2(半額)になることが多いです。

弁理士おびかね
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条件を満たしているのなら、審査請求料の減免を申請することは必須です。

特許料

以下の各式で計算されます。後半になるにつれて、どんどん値上がりしていきます。それだけ特許権を維持しているということは、儲かっているだろうから、いっぱい支払ってね、ということです。

  • 第1年から第3年まで 毎年 2,100円+(請求項の数×200円)
  • 第4年から第6年まで 毎年 6,400円+(請求項の数×500円)
  • 第7年から第9年まで 毎年 19,300円+(請求項の数×1,500円)
  • 第10年から第20年まで 毎年 55,400円+(請求項の数×4,300円)

弁理士おびかね
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10年分以降は1年維持するだけで10万円を超えることも多いです。

なお、最初の3年だけは、特許権の成立時に一度に支払うようになっています。その後は、1年ごとに支払ってもよいし、まとめて支払ってもよいです。特許料納付のことを「年金納付」ということもあります。

(具体例) 請求項の数が5つの場合に5年目まで支払うと以下のようになります。

  • 第1年-第3年:{2,100円+(5×200円)}×3=9,300円
  • 第4年-第5年:{6,400円+(5×500円)}×2=17,800円
  •      合計:27,100円

上のように、途中で支払うのをやめることもできます。

審査請求料と同じように、特許料についても「減免」の制度も豊富に用意されています。個人や中小企業の場合ですと、少なくとも上で計算した額の1/2(半額)になります。

電子化手数料

電子化手数料は、1件につき1,200円に書面1枚につき700円を加えた額です。なお、オンラインで提出できる場合には、この電子化手数料はかかりません。紙で提出する場合にかかる費用です。

例えば、意見書(1枚)と手続補正書(2枚)を書面で提出したときの電子化手数料は以下のようになります。

(具体例)
意見書分  :1,200円+(1枚×700円)=1,900円
手続補正書分:1,200円+(2枚×700円)=2,600円
                 合計:4,500円

弁理士おびかね
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弁理士に依頼する場合は、電子化手数料はかかりません。


書籍代(書き方)について

書籍代は人によっても異なると思いますが、1万円以下で済ませたいところですね。特許申請(特許出願)する際には、様式を整えて提出すること、審査で良い結果を得ることができるように書くこと、の2つの観点が重要となります。

書き方について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

時間対効果について

特許申請は個人ですることも、もちろん可能です。ただし、国家資格である専門家である「弁理士」が存在しているくらいですので、はじめての方が完璧な書類を作成することは、かなり難しいと思います。

はじめての方がそれなりの内容の書類を作成するためには、勉強するための時間として100時間くらい必要かもしれません。時間対効果を考えれば、弁理士や特許事務所に代行を依頼する方が得策かもしれません。(宣伝のために言っているわけではないです。)

弁理士おびかね
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やはりプロに任せるのが最も効果的だと思います。時間と品質を、お金で買うイメージでしょうか。

(参考)弁理士や特許事務所の費用について

弁理士や特許事務所の手数料は、下記の5つのステップごとに必要になります。これらの手数料には消費税がかかります。一般的な手数料は、だいたい以下のようになると思います。あくまで参考の金額と考えてください。

  1. 出願時   :15万円~40万円
  2. 審査請求時 :2万円~5万円
  3. 拒絶理由時 :10万円~15万円
  4. 特許権設定時:10万円~15万円
  5. 年金納付時 :2万円~5万円
  6.     合計:39万円~70万円

合計すると、かなりの差があることがわかります。(弊事務所は比較的にリーズナブルな方ですので、お気軽にご相談ください。すみません。宣伝です。。(汗))

まとめ

今回は、個人が、弁理士や特許事務所に依頼せずに、特許申請する場合にかかる費用について説明しました。特許権は、やり方によっては数億円もの莫大な利益を生む財産(知的財産)になります。大事な権利を取得するための特許申請ですので、金額だけでなく書類の品質を考慮したうえで、個人で提出するか、特許事務所に依頼するか、判断してみてください。

弁理士おびかね
弁理士おびかね
ご依頼お待ちしております!


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