実用新案とは

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実用新案とは

生活の中で特許という言葉を目にする機会があるかと思いますが、まれに実用新案という言葉を目にすることもあるかもしれません。この特許と実用新案はともに技術思想を護るものという点で共通しますが、大きな違いもあります。

弁理士おびかね
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それぞれの利点を活かして、特許と実用新案をうまく使い分けたいですね。

今回は、実用新案とはどのような制度で、どんな点で特許と違っているか等について書いていきます。

保護対象

特許も実用新案も自然法則を利用した技術的思想の創作を保護するものですが、実用新案は更に「物品の形状、構造又は組合せに係るもの」という条件が付加されます。それに対して、特許は製造方法やプログラムも特許の保護対象としているので、特許と比べると保護対象が少なくなっているのが実用新案と言えます。

実用新案は、物品の形状、構造又は組み合わせに限定されます。

審査制度の違い

特許では新規性や進歩性等について特許庁で審査が行われ、この審査に通った技術思想に対して特許権が付与されますが、実用新案の場合は特許のような新規性、進歩性等の審査は行われず、形式的な条件についてだけ審査をし、これに通れば実用新案権が得られるという仕組みになっています。このため審査請求をしてから登録までに1年以上かかるのが普通となる特許に対して、実用新案は4~6か月程度で権利を得ることができます。

弁理士おびかね
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ざっくり言うと、実用新案は「ほぼ無審査」なんです。

実用新案は、形式面だけ審査され、実体面は審査されません。

また、存続期間も特許と実用新案で異なっており、特許は基本的に出願から20年が権利存続可能期間となっていますが、実用新案は出願から10年という存続可能期間となっています。また、実用新案については権利期間の変更が何回か行われているため年代によって存続可能期間が異なっています。該当する実用新案が何年の出願かによって存続可能期間が変わってくるので、実用新案を調べる際にはしっかり出願日を確認しましょう。

弁理士おびかね
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実用新案は特許の半分の期間ですね。

また、特許では必要になる審査費用が実用新案権の登録までには必要にならないので、権利を取得するまでの費用は実用新案の方が安く済ますことができるといえるでしょう。

実用新案は、特許の半分程度の金額で権利取得できます。

権利行使する際には実用新案技術評価書が必要

上で書いたように新規性や進歩性の審査がなされない実用新案権で何もせずに権利行使ができてしまうと、権利行使された相手だけでなく、権利行使した側にもリスクが発生してしまいます。

そんな問題を解決するために、実用新案技術評価書を提示して警告した後でなければ実用新案権は権利行使できないことになっています。実用新案技術評価書は、設定登録された実用新案権の有効性について、特許庁の審査官が先行技術文献の調査を行い新規性、進歩性等について評価するものになっています。

実用新案は、実用新案技術評価書で「進歩性あり」となった場合にだけ権利行使できます。

弁理士おびかね
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実用新案技術評価書は、審査のようなものです。肯定的な評価を得ることができなければ、権利行使できません。

特許権を取得するには審査請求を行った後に新規性、進歩性等の審査が行われるものなので、実際には使うかわからない出願も審査を通す必要がありますが、実用新案なら使いたいとなった実用新案権だけ実用新案技術評価書を請求すれば良いので、その点については効率が良いのかもしれません。

ただし、実際に実用新案技術評価書を請求した結果、新規性や進歩性が無いという結果を受ける可能性も高いので、実用新案権を使っての権利行使は特許権以上に慎重に準備する必要があると言えます。

まとめ

今回は実用新案について特許との違いを中心に説明させていただきました。権利期間が短かったり、権利行使する場合の制限が多いといった理由から使いにくいイメージがありますが、

  • トータルの費用が安く済む。
  • 「実用新案権を取得している」等の営業トークができる。
  • 後願を排除するための文献となる。

等のメリットを活用してみるということを検討してみても良いかもしれません。

弁理士おびかね
弁理士おびかね
費用が安いのは魅力です。特許の半分くらいの費用です。

令和2年の出願件数で見ると特許が約29万件であるのに対して実用新案は約6千件と圧倒的に特許出願が多くなっていますが、特許と実用新案の違いを理解した上で自分に合う制度を有効に使っていきましょう。

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